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がん保険を考えよう その3

以前に紹介したがん保険を考えよう その2(2018/11/27)からのつづき(未読の人は→こちら)です。

前回は日本人の死因1位であるがんに関する基本的なデータを確認。がんは怖い病気という認識は多くの方が持っているけれど、具体的な数字で日本人とがんの関係性を考えてみたんだ。概要は以下の通り。

・日本人の死因トップ3は「悪性新生物」「心疾患」「脳血管疾患」である

・悪性新生物の部位別死亡者数は男性の1位が「肺」女性の1位は「大腸」である

・がんで死亡する確率は男性は25%(4人に1人)、女性は16%(6人に1人)である

・がんに罹患する確率は男性は62%(2人に1人)、女性は47%(2人に1人)である

日本人の2人に1人はがんに罹患する(診断される)というデータも、詳細を確認してみれば理解は深まるかもしれないよ。2人に1人というデータを根拠とするのではなく、2人に1人というデータを生み出している中身を根拠とする方が良いと思うから。

以下に国立がん研究センターのがん情報サービス 最新がん統計のがんに罹患する確率~累積罹患リスク(2014年データに基づく)を参照したデータがあるので確認してみよう。

生涯でがんになる確率(全てのがん)

男性は62%(2人に1人)、女性は47%(2人に1人)ですが、部位別死亡者数の多い順に男女それぞれ確認してみると、また違った印象を受けると思う。

生涯でがんになる確率(部位別がん)

部位別死亡者数の上位5位(男性)

肺   10%(10人に1人)

胃   11%(9人に1人)

大腸 9%(11人に1人)

肝臓 3%(29人に1人)

膵臓 2%(42人に1人)

部位別死亡者数の上位7位(女性)

大腸   8%(13人に1人)

肺    5%(22人に1人)

膵臓 2%(42人に1人)

胃  5%(19人に1人)

乳房 9%(11人に1人)

肝臓 2%(55人に1人)

子宮 3%(33人に1人)

当然のことながら全てのがんの集計では男女ともに2人に1人だったがんに罹患する確率が部位別に分散されているので確率は低くなっている。死亡者数の多さと罹患率の高さが一致していないことも分かる。データを理解するのは困難だけれど、発見がある。

ここから更に、現在の年齢別にがんに罹患する確率を見てみよう。更に理解が深まってくるので、ぜひともリンク先(現在年齢別年齢別がん罹患リスク)を確認して参考にして欲しい。

この表には〇〇歳の人が10年後、20年後、30年後、40年後、50年後、60年後、70年後、80年後にがんと診断される確率が一覧で掲載されている。

例えば、40歳の男性データを見ると以下の通り。40歳の男性が10年後にがんと診断される確率は1%、40年後では41%となり、

10年後    1%

20年後    7%

30年後 20%

40年後 41%

40歳の女性データでは、10年後にがんと診断される確率は3%、40年後では28%となっている。

10年後    3%

20年後    9%

30年後 17%

40年後 28%

保険加入の現場では2人に1人はがんになるというデータが用いられることが多い。そのような情報を刷り込まれてしまうと、がんに罹患するリスクが目前に迫ってきていると錯覚してしまうが、決してそうではない。データを細かく確認すれば現在の年齢別で10年後にがんと診断される確率(リスク)も把握できる。

しかし参考にするデータが自分には当てはまるとは限らないでので、データをどのように判断するのかは自分で決めるしかない。一生の間にがんと診断されるのは2人に1人であるというデータだけでなく、現在の自分の状況に置き換えたリスクも相対的に判断しなければならない。

加入しなければいけないがん保険などないし、加入しない方が良いがん保険もない。全ての人に当てはまる価値観や判断材料など存在しないのだから、自信を持って加入する保険を選んで欲しい。

保険ショップは保険を活用してあなたの人生を豊かにするために、保険加入の手助けをしています。とっても重要な役割。といったところで今回はここまで。最後に前回お伝えした生存率相対生存率について確認して終わります。

5年生存率とは?

診断から5年後に生存している確率。一般的に5年という期間が用いられるのは、がんの治療後5年間で再発が確認されなければ再発の可能性が低いとされているから。

5年相対生存率とは?

診断から5年後に生存しているがん患者と日本全体(性別、年齢、暦年、地域など)の集団が生存する確率を比較したもの。がんと診断された人が治療でどれくらい生命を救えるのかを示す指標になります。

公表データは有効な情報入手の手段となりますが、データ取得の方法や表示の仕方が異なるだけで容易に誤解させることも可能なツールです。データの信憑性を証明することはかなり難しく、基本的には公的機関が公表しているデータは信用するという前提で理解をしています。

膨大なデータから自分にとって有益な情報を入手する力量が問われる時代になり、今後は更にリテラシー(知識と判断力)を身に付けなければいけなくなると思う。信頼できる情報を見極めるのはとても難しいいからね。

次回もがんについて考えてみるよ。がん保険を考えよう その4につづく

国立がん研究センター がん情報サービス 最新がん統計

『がん保険を考えよう その3 』2018.12.04

 

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